一年間・・・・一日一日進むごとに近づく二人・・・・
はじめはこんなことになるとは思ってなかった・・・・
こんなにも好きになるなんて・・・・いや、なってたなんて・・・
やがて訪れる別れの日を、今は知る由も無く・・・・

〜春〜

再会から4ヶ月・・・・季節は変わり桜が咲き始めていた。
それからと言うものの、特に変わりは無く日々を過ごしていた。

「修ちゃ〜んっ♪」
あの「衝撃的」な再会から、俺たちは一緒に居ることが多くなった。
まぁ、ウザったいのも一匹・・・・もとい、一人連れてだが。
「しゅぅうちゅぅぁあん♪」
「その野太い声で呼ぶんじゃねぇー!」
そう、俊彦だ。
「んだよ、雪岡さんだけひいきかよ?」
「バーカ!んなんじゃねぇっての。お前の信頼問題の為に俺は―――――――」
「え?えっ?唯が修ちゃんの特別だなんて〜、俊くんったらやだなぁもぉ〜♪」
「ってぇ!?何処でどう間違えたらそんな妄想に発展するんだよっ!?」
「はっはっはー、愛されとるな、修よぉ」
「どこの親父だよ・・・ってか、ちょっと待てコラァーーー!!」
とまぁ、こんな何処にでもある・・・・ような毎日を送っていた。
しかし、今日は・・・・

「きゃっ!?」
「うぉっ!?」
俺は曲がり角を曲がろうとして、気付かずに人とぶつかってしまった。
「あたたたたた・・・・・・」
情けないことに尻餅までついてしまっているようだ。
「大丈夫、修ちゃん?」
「ああ」
心配そうに顔を覗かせた唯に俺は、手を振って答えた。
「いったぁーーーぃ・・・・」
「大丈夫かアンタ?」
俊彦がそう声をかけたのだが、無視したのか気付かなかったのか
その目で俺を「キッ」っと睨んだ。
「ちょっと、何処見て歩いてんのよっ!!」
「・・・・・はっ?」
「はっ?じゃないわよ!そっちからぶつかっておいて惚ける気?」
俺はその瞬間に心底こう思った。
「あぁー、最悪のパターンだ。巻き込まれたら最後っていうアレだ・・・」、と。
ここは穏便に何事もなかったかのように済ませなければ、と。
「いや、あの――――」
その時だった、その女が突然声を上げたのは。
「あぁーーーーーーっ!!?」
そして走り出した。
「え?・・・あっ?・・・ちょ、おいっ!」
さすがに予想外の行動だ。俺もつい呼び止めてしまった。
そして女は声に反応したのかクルっと振り向き、一言。
「アンタ、名前は?」
「は?名前・・・・時野修だけど・・・?」
「そう・・・時野って言うのね。アタシは北原雪乃(きたはらゆきの)」
「はぁ・・・北原さんねぇ」
「このカリはいつか返すわ、覚えておきなさいよっ!!」
そう言うと、再び北原と名乗った女は走り出した。
「なんかすごい人だったねぇ〜?」
呆然としている唯。
・・・・・・そりゃそうだわな。
「おい、無視されたのか・・・・?」
泣きながら手を差し出したままの俊彦。
・・・・・・なんか笑えるぞ、俊彦。
「聞くな・・・。あんな奴、二度と会いたくねぇよ」
疲労しつくしてる俺。
・・・・・・苦手なんだよ、しょうがねぇだろ。

まさか本当に再び会うことになるなんて、今は誰も知らなかった。
それも俺の人生の歯車を動かすような関わりになるなんて・・・。
その日は、雪の降る夜だった。
寒くて寒くて、誰とも会いたくなかった2年後のクリスマス・・・・。
約束が守られなかった、懺悔の場所で・・・・。


降り積もる雪は命の輝き 〜一年〜 「春」終了



新キャラが出てまいりました!はい、見てるアナタ拍手っ!(ぇ
と言うか、正直今後の布石です、ええ(苦笑
とりあえず、「一年」で一話にしようと思ったんだけど・・・・無理(爆
一年つっても大晦日まで行くわけじゃないからね。
冬編は微妙に短い。まぁ、その前に「夏」「秋」書けって話ですか?
この四つのショートストーリーの中に新キャラが一人ずつ出て参ります(ぉ
声を大にして言っておきます・・・・
「今後の布石ですっ!」
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